花形 槙「A Garden of Prosthesis」"散策者 AI"
リアルタイムの人間とAIのインタラクションに焦点を当てた、パフォーマンス作品「A Garden of Prosthesis」にエンジニアとして参加しました。
パフォーマンスに「散策者」として参加するAIのアプリケーション実装を担当しています。 開発における主な焦点は、人間のパフォーマーとAIとの間のリアルタイムなインタラクションを可能にするシステム実装し,ダイナミックな相互作用を通じてパフォーマーの中に生じる変容を探求することでした。

コンセプトの概要
(公式ページより抜粋)

庭は石や植物や地形といった、さまざまな物体が配置された姿かたちとしてそこにある。... このパフォーマンスでは、岩や木だけでなく、道具、機械、AI、仮想オブジェクト、そして人間の肉体も等しく庭園に関与します。このパフォーマンスは、これらのオブジェクトが連鎖し混ざり合う中で、互いを自身の肉体の一部、すなわち「義肢(Prosthesis)」として癒やし合う庭園、「A Garden of Prosthesis」を創り出すことを試みています。
庭園にインスパイアされた「庭師」は、人工物、自然物、仮想オブジェクト、そして人間の身体を含む「オブジェクト」を等しく扱い、それらの関係性や融合を促す触媒として機能し、庭園を創り出します。写真家、AI、来場者を含む「散策者」は庭園を散策し、溢れるオブジェクト間の関係性を目撃し、そこに関与します。
このパフォーマンスには3つの重要な要素が含まれています:
- オブジェクト: 人工物、自然物、仮想オブジェクト、そして人間の身体。
- 「庭師」: 庭園にインスパイアされてそれを構成する人々(裏方のクリエイターを含む)。
- 「散策者」: 庭園をさまよう来場者、写真家、AI。
パフォーマンスでは,ロボット掃除機に搭載されたカメラおよびパフォーマンスを映像記録するためのカメラが入力がアプリケーションに送信され,その映像に対する物体認識の結果とAI (OpenAI GPT-4 Vision) の状況解釈がリアルタイムに上映されます。
その内容を通じてオブジェクト (肉) と庭師のパフォーマンスに変容が生じうるかを焦点とし,アプリケーションのふるまいの設計をしています。
テキストと音声により観客と庭師に共有される情報は,視覚から取り入れた物体認識 (時に誤認識) 結果とその解釈です。
状況を解釈する上でモデルに与えられる文脈情報 (コンテキストとなるプロンプト) は,段階的に選択できるようにアプリケーションが設計されています。
これにより,上演終盤では,パフォーマンスのコンセプトをある程度知った上での解釈結果を述べるように振る舞いが変容します。
公演
TOKAS OPENSITE 8, TOKAS 本郷 (2024年2月2日〜4日)

クレジット(TOKASOPENSITE8,2024)
- 出演: 好光義也、三好彼流、山口みいな、掃除機、鉄パイプ、樹木、肉(萩原富士夫、今宿未悠、花形槙、他)、AI、仮想オブジェクト、他
- テクニカル: 小林篤矢、JACKSON kaki、杉野晋平
- 義肢制作: 安田伸裕
- インストール / 空間デザイン: mooney / Munehiro OHTA、dodi
- マネジメント: 西村梨緒葉
- グラフィックデザイン: 中村陽道
- キービジュアル: 三好彼流 + JACKSON kaki + 好光義也 + 山口みいな + 小林篤矢 + 大澤一太 + 今宿未悠 + 花形槙
- 撮影: 上野貴弘、中尾一平
- 写真: 大野隆介、写真提供:トーキョーアーツアンドスペース
- 支援: 文化庁メディア芸術クリエイター育成支援事業
作品の詳細については、アーティストの公式ページをご覧ください:https://www.shinhanagata.com/works/agop
その他のリンク
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A Garden of Prosthesis/Thanatosis (AGOPプロジェクトの過去作品)